大阪ヘルスケアパビリオンは、未来のヘルスケアや都市生活をテーマにした、まさに“万博らしい”ワクワク感にあふれたパビリオンでした。
1970年の大阪万博で展示されていた技術の中には、現代ではすでに実現し、私たちの生活に欠かせないものとなっているものもあります。そうした過去を思うと、今回ここで見た技術の中にも、近い将来に当たり前になっていくものがあるのかもしれない。そんな想像が自然とふくらみ、楽しみながら展示を見ることができました。
また、各企業が実際に研究開発している内容を見るだけではなく、触れて、体験できる展示が多かった点も、このパビリオンの大きな魅力だったと思います。
公式テーマは「REBORN」
大阪ヘルスケアパビリオンは、万博開催地である大阪が「REBORN」をテーマに掲げ、未来に実現を目指すヘルスケアや都市生活、そして再生医療の可能性を発信する場となっていました。
会場では、大阪・関西圏を拠点とする企業を中心に、さまざまな分野の企業が“将来的に実現するかもしれない技術”を展示しており、その一部は実際に体験することもできました。
1970年の大阪万博で展示されたワイヤレステレホンや電気自動車、立体映像システムなどは、当時は未来の技術だったはずですが、今では実際に社会に浸透し、生活に欠かせない存在になっているものもあります。そう考えると、今回展示されていた技術も、一見すると少し突飛に見えても、決して夢物語ではないのだろうと思えてきます。そうした“未来が現実になるかもしれない感覚”こそ、このパビリオンの面白さでした。
大きくて印象的な外観と、やわらかさのある内部空間

大阪ヘルスケアパビリオンは、白いネットのような構造物が屋根を覆い、さらに屋根から水が流れるという、とても印象的な外観をしていました。かなり大きな建物なので、遠くから見てもよく目立っていたように思います。
外観デザインは、鳥の巣である「ネスト」をイメージしているとのことでした。言われてみればそう見えるような、でも少し抽象的なような……というのが正直な感想です(笑)。
一方で、建物の内部にはDNAを思わせるらせん状の柱があり、天井から差し込むやわらかな光も相まって、全体としてはとても温かみのある空間になっていました。近未来の技術が並ぶ展示内容とのギャップも面白く、単に“未来的”なだけではない、居心地のよさも感じられるパビリオンでした。
展示は大きく3つのエリアに分かれている
大阪ヘルスケアパビリオンは、大きく分けると次の3つのエリアで構成されていました。
- リボーン体験ルート
- モンスターハンターブリッジ
- ミライの食と文化
このうち、モンスターハンターブリッジは残念ながら当選せず、体験することができませんでした。そこで今回は、メイン展示ともいえる「リボーン体験ルート」を中心に書いていこうと思います。
リボーン体験ルートの中もさらに、「ミライのじぶん」「ミライのヘルスケア」「ミライの都市」という3つのエリアに分かれていました。いずれも“ミライの”という言葉が付いている通り、将来的に実現するかもしれない世界を体感できる展示になっており、とても万博らしい内容でした。
しかも、そこで紹介されている技術は単なる空想ではなく、実在する企業が実際に研究開発しているものばかりです。だからこそ、展示を見ながら「これ、本当に数年後には実現しているかもしれないな」と感じられるところが面白かったです。
ミライのじぶん|2050年の自分に出会う体験

最初の「ミライのじぶん」エリアでは、まず証明写真機のような個室に入り、視覚や脳機能、筋骨格など、さまざまなデータの測定を行います。
そして、その測定結果をもとに生成された2050年、つまり25年後の“ミライのじぶん”と出会うことができます。こういう展示は万博らしい遊び心があって、とても楽しかったです。
ちなみに私の“ミライのじぶん”は、なんとなく親戚に似た雰囲気があって妙にリアルでした。25年後に答え合わせをするのが少し楽しみです(笑)。
ミライのヘルスケア1|関西企業が描く、食と健康の未来

次のエリアでは、道頓堀の看板でもおなじみのグリコや、GABAで知られるファーマフーズなど、関西を代表する企業が、主に“食”を切り口にした健康技術を展示していました。
どの展示も身近な企業が取り組んでいる内容だからこそ、未来の話でありながらどこか現実味があり、「こういうものが本当に出てくるかもしれない」と思わせてくれます。
椿本チエインが展示していたカラダ拡張スーツも体験してみたかったのですが、並び時間がかなり長く、残念ながら断念しました。人気展示が多いのもこのパビリオンらしいところです。
また、グリコの展示エリアでは、万博開催の少し前に発表されていた、ネムノキ由来の細胞ケアに関する説明もありました。こうした比較的新しい研究内容にも触れられたことで、「いま進行中の研究開発に触れている」という実感があり、それもうれしかったです。
ミライのヘルスケア2|身近な企業の展示だからこそ期待がふくらむ

次のフロアでも、引き続き“ミライのヘルスケア”をテーマにした展示が続きます。
こちらには、目薬で有名なロート製薬や森永乳業など、日常生活でもなじみのある企業が多く出展していました。名前を知っている企業が多い分、展示を見ていても自然と期待が高まります。
このエリアもかなり混雑しており、すべてを体験しきれなかったのは少し悔しかったところです。ただ、そのぶん人気の高さや注目度の大きさも実感できました。
簡単な質問に答えるだけで自分に合ったシャンプーなどがもらえるミルボンのブースをはじめ、展示を楽しむだけでなく、お土産のように持ち帰れるものがあったのも楽しかったです。個人的には、ロートのブースで紹介されていた“近視を防ぐ目薬”が、できるだけ早く実現してほしいと思いました。
ミライの都市|都市のかたちそのものが変わる未来

「ミライの都市」のフロアでは、今よりさらに便利で快適に進化した都市生活に関する展示を見ることができました。ここでも、ただ説明を読むだけではなく、実際に体験しながら未来を想像できるのが良かったです。
竹中工務店のブースでは、ドローン技術が発達して空が自由に活用できるようになることで、都市や建物のかたちそのものが今とは大きく変わっていく、という内容が紹介されていました。こうした展示を見ていると、「未来の都市ってこうなるのかもしれない」と、つい想像がふくらみます。
また、実食はできませんでしたが、3Dプリンターで作る培養肉の展示もありました。将来的には、その日の気分や目的に合わせて好きな肉を選ぶような時代が来るのかもしれないと思うと、少し不思議で、でも面白い未来像だと感じました。
大阪ヘルスケアパビリオンで印象に残ったこと
このパビリオンで特に印象に残ったのは、未来技術の中でも“ヘルスケア”という、生きるうえでとても大切なテーマにしっかり焦点を当てていたことです。
しかも、そこに並んでいたのは単なるイメージ映像ではなく、実在する企業が研究開発している技術ばかりでした。だからこそ、展示されている内容に説得力があり、「これは本当に未来に実現するかもしれない」と思わせてくれます。
展示の中には、私たちの暮らしを大きく変えるような発明の“種”がいくつも含まれていたのではないかと思います。派手さ一辺倒ではなく、未来への期待と現実味のバランスが取れていて、とても万博らしい良い展示でした。
まとめ
大阪ヘルスケアパビリオンは、「REBORN」というテーマのもと、未来のヘルスケアや都市生活を、体験を通して分かりやすく見せてくれるパビリオンでした。
1970年の大阪万博で未来として示された技術が、今では現実になっていることを思うと、今回ここで見たものの中にも、数年後、数十年後には当たり前になっている技術があるのかもしれません。そう考えながら見学すると、このパビリオンの面白さはさらに増して感じられました。
実在する企業の研究開発に触れながら、少し先の未来を楽しく想像できる。大阪ヘルスケアパビリオンは、そんな万博らしい魅力にあふれた、とても満足度の高い展示でした。









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